マルコム・マーゴリン+ななおさかき
『オローニの日々』出版記念トークショウ
「野性とコスモポリタン」
11/23(日)西荻窪ほびっと村学校
3年前くらいだったか、ななおさかきが店に来て"The Ohlone Way"を手にしな
がら、「いい本だよ、翻訳者を探しているんだ」と。できた『オローニの日々』
を読んでみたら、生きている本だった。狩り、ドングリ集め、婚姻、シャーマ
ン、長(おさ)、男たち、女たち、諍い、笑い、動物たち、空、風、死、スピリ
ットダンス...。死んだ言葉ではなく、この本には、先住民たちの呼吸がたしか
に聴える。今回、著者のマルコムが来日し、ななおと対談をしてくれるという。
いっしょに野性の風と宇宙の息吹きを体験してほしい。(ゆ)
『オローニの日々』出版記念Talk Show 「野性とコスモポリタン」
マルコム・マ−ゴリン+ななおさかき
11月23日(日)1:00〜 参加費:\2000(予定) ★要予約 tel: 03-3332-1187
昨年3月、訳者の冨岡多恵子さんとオローニの風景を目で確かめたくカリフォ
ルニアを旅しました。出版元であるヘイデイブックスの編集者とともに、ネイテ
ィブの集会に参加し、彼らのダンスを実際に見て、本文中不明瞭であったハシボ
ソキツツキの羽軸の頭かざりやカラスの羽のスカートが目の前で踊り揺れるの
に、どれほど感動したことか。これが実物なのだと。またオローニの南限サー岬
への道では頭に旗をたてたようなウズラ、かわいいホリネズミまたアシカやアザ
ラシのコロニーなど本文中の野性を目のあたりにして、どんな本にするかをふた
りで話し合ったものです。そんな日の感動が、この日本語版に見えてくれればよ
いなあ、と願っています。原雅子(進行、編集)。つづきは「人間家族」誌上
で。
マルコム・マ−ゴリン
カリフォルニア州バークレーの出版社”ヘイデイブックス”を主宰、西海岸の
先住民たちの歴史・生活を扱った雑誌「News from Native California」や、ベ
イエリアの自然環境探索雑誌「Bay Nature」や関連書籍などを出版。また著書
『オローニの日々』は出版当時、西海岸の学生たちが夢中になって読んだベスト
セラーだったという。今回、ほびっと村学校で講演をやると決まったとき、秘書
のパトリシアさんとメールのやりとりがあったのだが、彼女は興奮して、「マル
コムは『指輪物語』(ロード・オブ・リング)のガンドロフにそっくり!」と。
う〜〜〜ん、たしかに。
ななお さかき
アンドロメダ星雲とゴンドワナ大陸を縦横の軸とし、宇宙を放浪する長老詩
人。今回は、今まで顧みられることの少なかった博学者、コスモポリタンとして
のななおの話も期待したい。著作に詩集『地球B』、超詩集『ココペリ』(いずれ
もスタジオ・リーフ)、翻訳書『亀の島』(ゲーリー・スナイダー著、山口書
店)、英文詩集“Let's Eat Stars”、英文翻訳書“Inch by Inch―45
Haiku by Issa”など、またessay collection about Nanaoとして“Nanao
or Never”(いずれも、ナワプラサード取り扱い)などがある。1923年生ま
れ、鹿児島出身。
『オローニの日々』
――サンフランシスコ先住民のくらしと足跡
マルコム・マーゴリン著 冨岡多恵子訳
「世界の縁で踊っている」・・・本書は、世界を放浪する長老詩人ななおさかきが持ち帰った膨大な海外資料の中より発掘された原書を、4年という歳月を経て翻訳し、伊豆のネイティブ、原雅子さん(プリミティヴ
プラン プレス)との共同で発行されたものです。我が国ではいまだに知られていない、300年前(日本では江戸前期)のベイエリアの世界をぜひ皆様に。2002年「サンフランシスコ・クロニクル」紙の「20世紀における西海岸ノンフィクション100冊」の一冊に選定。本体価格\1,800
――本書は、「サンフランシスコ先住民のくらしと足跡」を紹介したもので、まるで日本の縄文人の心の世界を想像したくなるような、驚くべき新しい発見に満ちている。
今でこそ摩天楼の林立するサンフランシスコであるが、ほんの三百年前、まだいかなる白人たちもやって来なかったころのこの地域には、狩猟採集の生活をして農耕はしなかったネイティブな人たちがいた。サンフランシスコ湾岸地帯には、グリズリー(熊)、エルク(巨大鹿)、レイヨウ、狼、コンドル、ペリカンや鮭やニジマスの大群がいた。これらは先住民と共に消えてしまった。
精密な描写が心を打ち、現代文明の強烈な批判書となっている。「伊豆新聞」より
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